彩雲国物語の小説「花は紫宮に咲く」を読み終わりました。話を忘れないようにあらすじをまとめてみようと思います。
あらすじ
無事に国試を及第した秀麗は新進士任命式に出席。その年の及第者は状元(一位)が杜影月、榜眼(二位)藍龍蓮、探花(三位)秀麗。女であることで朝廷に出向いた初日から官吏たちに冷たい視線を投げかけられる。
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時は少し戻って国試開始前。影月にそっくりな一人の少年が貴陽で破落戸(ごろつき)に絡まれていた。 少年は陽月。影月がお酒を飲むと登場する人格で顔つきもケンカの強さも影月とは大違い。しかし、少年は破落戸たちをあっという間に倒してしまい、そのうちの一人が持っていた指輪を持ち去る。
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時は変わり新進士任命式の後、影月は俸禄(給与)を全て郷里に届けてしまったため、食べるのにも困っていた。それを見かねた秀麗は自分の家に影月を居候させることにする。
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吏部尚書である黎深(邵可の弟)。彼の提案で上位の新進士達は2か月間は特定部署に配属されず様々な仕事をして様子をみられることになる。
進士として働く秀麗、影月は指導官である礼部の魯官吏から目の敵にされているかのように厳しい指導を受ける。午前中は秀麗が厠掃除、影月が官吏の靴磨きをして、午後から夜明け近くまで各部署から依頼があった仕事をこなすという毎日。
進士として仕事に忙しい秀麗だが、各部署から出てくる書類を処理するにつれておかしなお金の流れがあることに気が付き、進士期間終了後に提出する課題のテーマとするこに。
朝廷内で秀麗の頑張りが徐々に伝わりはじめ、認めてくれる人もぽつぽつと出始めてきた。そんな時、秀麗の後見人である紅黎深が、秀麗を不正に及第させたとうわさが流れる。そして、その疑いで黎深が拘束される。
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場所は変わり、 花街一の名妓楼である姮娥楼で悪だくみをする礼部の蔡尚書。 指輪を陽月(影月)にとられたことで慌てている。この指輪は茶太保が所持していたが、彼の死後に行方知れずとなっていた物(の偽物)。蔡尚書はこの指輪を茶家に渡して恩を売り、大金をせしめようと画策していた。影月(陽月)から指輪を取り返すため、そして女官吏である秀麗が気に入らないという理由で手下を使って二人を姮娥楼に軟禁する。
蔡尚書はなくした偽物の指輪の代わりに、さらにもう一つの偽物の指輪を作っていた。
場所はかわり、劉輝の執務室。話題は行方不明の茶家当主の指輪について。その指輪が見つかったという(蔡尚書が持っている物=偽物)。タイミングが良すぎることに霄太師たちの関与を疑う劉輝。そして、茶太保が1年前に起こしたクーデターは本当に自分の権力を求めての行動だったのか?ということも疑問に思えてきた劉輝。
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場所は邵可邸。絳攸と二人で話をする邵可。紅姓をもらえないことに対して、黎深に必要とされていなのではと絳攸は悩んでいた。黎深が絳攸に紅姓を与えないのは紅家がキライであり、大切な絳攸を紅家のゴタゴタに巻き込みたくないからと説明する邵可。絳攸は自分が大切にされていると理解し、仕事に戻る。
絳攸が去ったあと、 秀麗を心配して貴陽に来ていた 紅玖琅 (邵可の末弟)が邵可を訪れる。お茶をしながら昔話をしていたその時、二人の元へ黎深が拘束されたという知らせをあが来た。それに加えて、秀麗が不正及第の疑いで査問会を開かれることも知る。怒った玖琅は紫州にいる紅一族の官吏や商人に仕事を放棄するように命令。紫州の機能の半分が停止する大惨事に。
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一方、秀麗、影月、静蘭は花街一の妓楼、姮娥楼へ出かける。秀麗が尊敬する妓女の胡蝶から誘いの手紙があったからだ。ここしばらく胡蝶に冷たくされていた秀麗は、うれしくなって影月、静蘭と一緒に姮娥楼へ。しかし、二人は姮娥楼で軟禁されてしまう。
静蘭は胡蝶に「今のままでは地位もなく大切な人を守れない」と言われて、追い返される。静蘭はこれを機に、静蘭は右羽林軍に入ることを決める。
軟禁されている秀麗と影月。破落戸たちに襲われそうになるが、酒をのまされて登場した陽月に助けられて事なきを得る。そして、劉輝と静蘭が到着し、蔡尚書の不正を暴くために胡蝶に協力してもらっていたことを知る。
劉輝は秀麗に、 進士の課題 (礼部の不正な金の流れまとめ)を翌昼までに仕上げるように伝える。そして秀麗の査問会が開かれることも伝えた。秀麗は課題を仕上げ、査問会に必ず行くことを約束する。
劉輝は絳攸からの呼び出しで姮娥楼を後にし、城に帰る。すると、執務室一杯の嘆願書。紅一族の仕事放棄に嘆く書状だった。事態を解決するため、黎深拘束の原因を作った蔡尚書の一連の罪を裁くことに。
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翌朝、戸部尚書の黄奇人は秀麗から礼部不正をまとめた課題を受け取る。朝議ではこの証拠を奇人が説明し、蔡尚書の不正が暴かれる。
逆切れした蔡尚書は黄奇人に仮面を外すように訴える。いう通りに仮面を外した黄奇人の美しい姿を見て、惚けてしまう蔡尚書。自分の罪を自白してしまう。
朝議では蔡尚書のもう一つの罪「 秀麗、影月殺害未遂 」についても話がされる。蔡尚書は女人不正及第があったに違いないなく、それが悪い言い張る。
秀麗は査問会に間に合うように城に向かっていた。静蘭の助けはあるものの城内の下級兵士までが危害を加えてくる。静蘭、茶州の状況を説明するためにやってきていた燕青が合流し邪魔するものを蹴散らしていく。町の人々や碧珀明の協力もあり、秀麗は無事に査問会の時間に間に合う。
査問会は秀麗への公開口頭試問の形式で行われた。秀麗はよどみなく問いに答え、官吏たちの不正及第への疑いを払拭することができた。蔡尚書は逮捕。翌日から秀麗を見る官吏たちの目も変わった。
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燕青は劉輝に茶州の現状を報告する。相変わらず内紛が続いており、そのせいで前当主の茶鴛洵の妻・英姫が拘束されたという。英姫は茶家の前当主名代だったがいまだに影響力が強いため厄介に思う茶一族の物により軟禁されることになった。そんな状態だが、優秀な茶州州牧補佐の鄭悠舜がいるため最悪な状態ではないとのこと。
そして、影月が持ち去った指輪と蔡尚書が持っていた二つの指輪を鑑定。偽物であることを伝える。1年たっても本物の指輪が見つからない場合は新たな茶家当主の指輪を作ることになっており、その指輪が良くない人物に渡り、当主になられることを燕青は心配していた。
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二か月がたち、新進士達の配属先が決まる日。秀麗と影月は茶州州牧に任命される。そして、補佐として鄭悠舜と浪燕青が任命。護衛武官として左羽林軍の静蘭が任命される。ちなみに、碧珀明はあこがれの李絳攸がいる吏部へ配属となる。
配属が決定後、秀麗は一年前に誘拐され殺されかけた事件の真相を絳攸から聞く。香鈴が自分を殺そうとしていたことや茶太保が黒幕だった事についても。
そのあと、劉輝が秀麗に会いに来た。本当は秀麗を茶州へ行かせることはさせたくなかったこと、愛しているということを伝える。公では官吏と王という立場だが、二人でいるときは王としてではなく、一人の人間である劉輝として接してほしいと伝える。
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高楼で話をする霄太師、宋太傅。茶家の本物の指輪は霄太師が持っていることがわかった。指輪には茶太保の魂がとどめられており、時折幽霊のような姿を現すことも。1年前の秀麗誘拐の事件は茶太保が茶家の騒動を終わらせるために起こしたのであり、茶太保が権力を求めて起こしたことではないということを話す3人。
燕青と香鈴が朝廷に向かっていた。
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