あらすじ
縹家当主の姉・縹瑠花の魔の手から秀麗を救うため、宝鏡山のご神体である鏡を割った邵可。鏡には、宝鏡山の名前の由来となったあやかしが封じ込まれていた。荒れ狂う山。空が泣き、地が震える。珠翠が機転を利かし、逃げる時間を稼ぐ。劉輝を乗せた秀麗たちの舟が岸を離れようとするまさにその時、珠翠が舟から飛び降りてしまう。
NHK彩雲国物語HPより
第38話「刎頚の交わり」 みどころ
縹家へ戻る覚悟を決めた珠翠
珠翠は縹家に戻り、縹瑠花と向き合う覚悟を決めました。その覚悟は強く、楸瑛・邵可が止めても揺らぐことはありませんでした。
珠翠は過去に薔薇姫(秀麗母)の付き人であり、薔薇姫と共に縹家から逃げていました。縹家の実質当主である瑠花からすると、珠翠は縹家を裏切った罰するべき者。
縹瑠花はとても冷徹な大巫女。元、異能なしだった珠翠なんて赤子の手をひねるようなものでしょう。珠翠もそれはわかっています。
しかし、なぜ珠翠はここまで縹家に戻ろうとするのか?アニメではそこらへんがくわしく出てきません。小説では縹家に戻ってからの事も詳しく書いてあるので読んでみてください。
小説を読んで思ったのは
珠翠はずっと逃げ回っていたものの、心の奥にあったのは「自分の居場所は縹家」という気持ち。そして、瑠花は珠翠にとって恐れながらも尊敬する大巫女ということです。
迅と十三姫の過去に何があったのか?
迅は自分の父親を殺して、死罪となります。しかし、十三姫は藍家当主の兄に迅を助けてくれるように頼みます。 迅が死罪とならず、誰かにかくまわれたと思われます。
この罪を当時裁くべき立場にあったのは、 当時の藍州州牧の孫 陵王と御史台長官であった旺季。この二人がかくまったのでしょう。
秀麗は、この件について誰を罰すべきか?等の追求をいったん辞めます。あまりに大物がかかわっていましたしね。清雅もこれらの事実をしって追求するのを辞めたのでしょう。
御史としての秀麗の考え
秀麗のこの件に関する考えは次の通りです。
迅が法律上死罪であったならば、自分は迅を死罪としていただろう。迅だけが特別となることはあり得ない。
ただし、迅が罪をおかした理由や背景などを知っていて、死罪がおかしいと思えば法を変えて何としてでも死罪を免れるようにするだろう。
という事です。秀麗らしくていいですね。
おそらく当時の旺季と孫 陵王も同じ気持ちだったのではないですかね?まぁ、旺季は法をどうこうしたわけではなく、握りつぶしたのですが…。そこは秀麗とは相いれないかもしれません。
楸瑛と兄である藍家当主の賭けとは
楸瑛は兄と賭けをしました 。
賭けの内容は「藍家当主3人のうちどれが雪(長兄)か当てること」
勝った時の条件は「自分(楸瑛)を藍家から勘当すること」
この賭けに勝ったことがあるのは、雪の妻である玉華のみです。しかし、楸瑛は見事に賭けに勝ちます。
楸瑛は藍家との縁を切ってでも劉輝についていきたいという決意をしたのです。
劉輝に生涯の忠誠を誓う楸瑛
楸瑛が戻ってくることを見抜いていた人がいます。 鄭 悠舜 です。
楸瑛が藍州に戻る前に劉輝と碁を打ちましたが、この時には確信したみたいです。楸瑛は碁で本気を出し、劉輝を負かします。これをみて悠舜は楸瑛が戻ってくることを見抜いたというのです。どういうことでしょうか?
そのことを考えるヒントが楸瑛のセリフにあります。
楸瑛は、これからはあなたの好きな事をかなえてあげるようなことはしない というようなことを言っています。
今までは、劉輝が好きで使えていましたが友達感覚のような感じがあったのかもしれません。単純に劉輝が喜ぶことがうれしいという気持ちが。
そして、藍家のことも考えて自分の思うがままに行動できませんでした。
でも、今後はそうではなく自分の本心(藍家とは切り離した)や本当の姿 (強い姿など) をぶつけていき真に劉輝のためだけに仕えるという事だと思います。
藍州へ帰る前の囲碁の勝負も、楸瑛が藍家から勘当されてからの剣の手合わせとも今までとは違い、本気で臨んで劉輝に勝っています。これまでの楸瑛はそんな姿を劉輝に見せていませんでした。
今までの楸瑛は、花しょうぶの剣をもらっていたとはいえ藍家には逆らえませんでした。そのため楸瑛は自分の真の姿を見せることも控えていたのだと思います。そして、劉輝に生涯をささげることにいささか迷いがあったのでしょう。しかし、もう迷いはありません。
おわりに
楸瑛が戻ってきてよかったですね。しかし、珠翠は戻ってこず、李絳攸も忙しくそばにいない。劉輝の今後が心配ですね。
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